不登校でも茨城県立高校受験|自己申告書と対策

私はこれまで20年以上、茨城県内で塾講師・家庭教師として中学生の高校受験に関わり、現在は高校進学アドバイザーとして受験相談を受けています。

「うちの子は不登校気味で、内申点も欠席日数も心配……公立高校はもう無理なのでは」というご相談を、毎年何件もいただきます。

結論からお伝えします。不登校であることや、欠席が多いことだけを理由に、茨城県の公立高校入試で不利になることはありません。

茨城県教育委員会が公式に定めている、確かな救済制度があるからです。

この記事では、その具体的な使い方を、自己申告書の書き方から、令和9年度入試で新しく変わる制度まで、一つひとつ丁寧に見ていきます。

なお、この記事の執筆時点(2026年8月)では、次に実施される令和9年度入試の詳細な実施細則(自己申告書の様式番号や、特別措置申請書の提出期限など)は、まだ茨城県教育委員会から公表されていません。

実施細則は例年9月下旬から10月頃に公表される慣例があるため、本記事では直近に確定している令和8年度(2026年度)入試の内容を「参考例」として紹介しつつ、すでに正式決定している令和9年度の制度変更点は最新の一次情報でお伝えします。

年度が変わることで様式番号や期日が変更される可能性があるため、実際に出願する際は、必ず最新の実施細則をお子さんの中学校を通じてご確認ください。

不登校でも茨城の公立高校を目指せる理由

まず知っておいていただきたいのは、茨城県教育委員会が公式に「不登校等及び障害があることにより、不利に扱われることはありません」と明言している点です。

これは県教育委員会が公表している「茨城県立高等学校入学者選抜に係るQ&A」のQ24に、はっきりと書かれている内容で、年度が変わっても変更されていない基本原則です。

欠席が多いことの事情や、障害があることによって生じる事柄について説明する必要がある場合、志願者は自己申告書を志願先の高等学校長に提出することができる、とされています。

つまり、欠席日数だけを理由に機械的に不合格になる制度にはなっていない、ということです。

もちろん、内申点(調査書)には欠席日数が記載されますし、選抜に一切影響しないとまでは言い切れません。

ですが、事情を正しく説明する手段が公式に用意されている、という事実は、まずお子さんと保護者の方に安心していただきたいポイントです。

自己申告書とは、欠席や配慮事項を「本人と保護者の言葉」で伝える書類

自己申告書は、令和7・8年度の実施細則では様式第14号として位置づけられており、欠席が多いことの事情や、障害があることによって生じる事柄などを、志願先高等学校長に直接説明するための書類です。

つまり、「出願は必須ではないが、事情を説明したいときに使える任意の書類」というイメージを持っていただければ大丈夫です。

提出された場合は選抜資料に加えられ、調査書や学力検査の結果とあわせて、総合的な判定材料の一つとして扱われます。

なお、様式の番号は年度によって見直されることがあり、令和6年度までの実施細則では様式第20号として扱われていた時期もあります。

出願する年度によって様式番号や書式が変わる可能性があるため、実際に出願する際は、必ずその年度の最新の実施細則を中学校または高校教育課を通じて確認するようにしてください。

自己申告書を提出できるのはどんなときか

自己申告書を提出できる条件は、実施細則の中で具体的に定められています。

欠席が多いことについて自己申告書を提出できるのは、年間の欠席日数が30日以上の場合が基本です。

ただし、学校への復帰を前提に、教育支援センターなどの公的機関で相談・指導を受けている場合は、年間の欠席日数が30日未満であっても提出することができます。

この「30日未満でも提出できる」という特例は、実施細則上「公的機関等」で相談・指導を受けている場合と規定されており、公的機関の代表例が教育支援センター(適応指導教室)です。

フリースクールなど民間の施設のみを利用している場合にこの特例が適用されるかどうかは、実施細則の文言だけでは判断がつかないため、断定は避けたいと思います。

該当する可能性があるかどうかは、在籍中学校を通じて志願先高校または県教育委員会に個別に確認することをおすすめします。

障害があることによって生じる事柄について説明したい場合も、同様にこの書類を使うことができます。

自己申告書の志願者記入欄と保護者記入欄には何を書けばよいか

自己申告書には、志願者本人が記入する欄と、保護者が記入する欄がそれぞれ設けられています。

志願者記入欄に書くこと

志願者記入欄は、必ず本人が記入する決まりになっています。

「説明したいことがら」の欄には、欠席が多いことや、障害によって生じる事柄などを具体的に書きます。

それに加えて、高等学校に進学したい動機や、そこで学びたいことなどを書き添えることも認められています。

相談を受けていると、「説明したいことがら」の欄の最初のひと言が出てこず、鉛筆が止まってしまうお子さんによく出会います。

そのようなときは、いきなり気持ちを書こうとせず、事実関係から書き始めると筆が進みやすいようです。

たとえば、次のような順番で要素を並べると、まとまりのある文章になりやすいです(あくまで構成の一例であり、実際にどう書くかはご家庭の状況に合わせて自由に決めていただいて構いません)。

  • いつ頃から、どのような経緯で学校を休みがちになったか(事実関係)
  • その間、教育支援センターやフリースクール、家庭などでどのように過ごしてきたか(対応の経過)
  • 今、どのような気持ちでいるか、高校でどんなことに取り組みたいか(今後への意欲)

長期にわたる欠席の背景を淡々と説明したうえで、「今どんな気持ちで、これからどうしていきたいか」という前向きな部分もあわせて書くと、書類全体として読み手に状況が伝わりやすくなります。

保護者記入欄に書くこと

保護者記入欄は、保護者の方が記入します。

本人の説明を補足する立場から、家庭で見てきた様子や、学校・支援機関との連携状況などを記入するとよいでしょう。

書ききれない場合は、任意の様式で別紙を添付することも認められています。

自己申告書は厳封のうえ中学校長を経由して提出するのが原則

自己申告書には、提出方法にもいくつかの決まりがあります。

記入を終えた自己申告書は、封をした状態で、在籍または出身の中学校長に提出します。

中学校長を経由して、入学願書などの他の出願書類とあわせて、志願先高等学校長に提出される流れです。

封筒には志願者の氏名を記入しておく必要があります。

提出された自己申告書は、封をされたまま志願先高校に届けられるため、中学校側が内容を確認することはできない仕組みになっています。

また、記載内容によって不利益が生じることはない、と実施細則上に明記されています。

つまり、「本人と保護者が書いて封をしたら、中身を誰にも見られずに、そのまま志望校に届く」という仕組みだと考えていただければわかりやすいと思います。

出願準備を進める際は、上記のような最新の日程情報とあわせて、自己申告書の提出期限もお子さんの中学校に早めに確認しておくと安心です。

令和9年度入試から変わること|「第2希望校」という新しい安全網

ここで、2026年8月時点ですでに正式決定している、令和9年度(2027年度)入試の大きな制度変更についてお伝えします。

これまで茨城県の公立高校入試では、第1希望校が不合格だった場合、合格発表後にあらためて「第2次募集」に出願し、面接などを受け直す必要がありました。

進路が確定するまで時間がかかり、受検生と保護者に大きな不安と負担がかかっていたことが、制度の課題として県教育委員会からも指摘されています。

これを受けて、令和9年2月に実施される入試から「欠員が生じた学校を対象とした第2希望校の出願制度」が導入され、従来の第2次募集は廃止されることが決まりました。

新しい制度のポイントは、次のとおりです。

  • 第1希望校への出願後、志願先変更の期間が終わって出願状況が確定した時点で、募集定員に欠員が生じている学校だけが「第2希望校」として選べる対象になる(欠員のない学校は選べない)
  • 第2希望校として選べるのは、1校のみ
  • 第1希望校の合否は、あくまで第1希望校として出願した受検者だけで判定されるため、第2希望校を出願しても第1希望校の合否に不利な影響はない
  • 第1希望校で不合格になった受検者のうち、第2希望校を出願していた人の情報だけが第2希望校に送られる
  • 第2希望校では、あらためて学力検査などを受け直す必要はなく、すでに受けた検査の結果をもとに合否判定が行われる
  • 第1希望校と第2希望校の合格発表は、同じ日(令和9年度は3月11日)に行われる
  • 従来の「第2次募集」は廃止されるが、合格発表後になお欠員がある学校については「欠員補充」(令和9年度は3月16日に実施)という形で受検機会が確保される

なお、この「第2希望校」は、同一校内で学科やコースを2つまで選べる従来の「第1志望・第2志望」の仕組みとは別物です(後者は今までどおり継続します)。

令和9年度入試の主な日程としては、学力検査が令和9年2月25日(木)、第1・第2希望校の合格発表が令和9年3月11日(木)、欠員補充が令和9年3月16日(火)に行われる予定です。

自己申告書そのものの扱いに直接影響する制度ではありませんが、「もし第1希望校がだめだったらどうしよう」という不安を抱えがちなご家庭にとっては、進路決定までの見通しが立てやすくなる変更だと言えるでしょう。

欠席日数そのものを減らせる「指導要録上の出席扱い」制度を知っておく

自己申告書は「欠席が多い事情を説明する」ための書類ですが、それとは別に、条件を満たせば欠席そのものを「出席扱い」に変えられる国の制度があることも、意外と知られていないかもしれません。

これは文部科学省が令和元年10月25日付で発出した「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」にもとづく制度で、義務教育段階、つまり中学生の間に限って適用されるものです。

高校生になったあとの長期欠席については、この制度とは別の通知(平成21年3月12日付け文部科学省初等中等教育局長通知)にもとづいて扱いが定められていますが、その詳細は高校ごとの運用によるため、進学後に気になる場合は在籍予定の高校に直接確認することをおすすめします。

中学生の間に使える制度は、大きく分けて次の2つがあります。

教育支援センターやフリースクールなど、学校外の施設で相談・指導を受けている場合

この場合、次のような要件を満たしていると校長が判断すれば、その施設に通所した日を指導要録上の出席として扱うことができます。

  • 保護者と学校との間に、十分な連携・協力関係が保たれていること
  • 通所先が、教育委員会が設置する教育支援センターなどの公的機関であること(公的機関に通うのが難しい事情がある場合は、民間の相談・指導施設が考慮されることもあります)
  • その施設に実際に通所または入所して、相談・指導を受けていること
  • 学校外での学習の計画や内容が、在籍校の教育課程に照らして適切だと判断できること

つまり、「学校・家庭・通所先の3者がきちんと連携できていること」が土台になる制度です。

なお、この制度の要件には民間施設(フリースクール等)も明記されている一方、先ほどの自己申告書の30日未満特例は「公的機関等」という表現にとどまる、という違いがある点に注意してください。

自宅でICTなどを活用した学習活動を行っている場合

パソコンやインターネット、郵送、FAXなどを使った学習を自宅で行っている場合も、次のような要件を満たせば、指導要録上の出席として扱われることがあります。

  • 保護者と学校との間に、十分な連携・協力関係が保たれていること
  • ICT(コンピュータやインターネット、遠隔教育システムなど)や郵送、FAXなどを活用して提供される学習活動であること
  • 訪問等による対面指導が、定期的かつ継続的に行われることが前提であること
  • 学習活動が、本人の理解度に応じた計画的な学習プログラムであること
  • 校長が、対面指導や学習活動の状況を、定期的な報告や連絡会などを通じて十分に把握していること
  • 学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けられないような場合に行う学習活動であること
  • 学習の成果を評価に反映する場合は、その内容が在籍校の教育課程に照らして適切であること

つまり、「自宅学習だけで完結させるのではなく、定期的な対面でのフォローとセットであること」が条件になっている点がポイントです。

いずれのパターンも、最終的に出席扱いとするかどうかを判断するのは在籍校の校長であり、申請すれば自動的に認められるわけではありません。

また、対象になる学習活動としては、民間業者が提供するICT教材のほか、教育支援センターが作成した教材、在籍校の授業をオンラインで自宅に配信するもの(同時双方向型・オンデマンド型)なども想定されています。

出席扱いが認められれば、指導要録および調査書に記載される欠席日数そのものを減らせる可能性があり、調査書全体の記録にも良い影響が期待できます。

心当たりのある方は、担任の先生やスクールカウンセラーに、この制度について一度相談してみることをおすすめします。

調査書の欠席日数の扱いと、B群選抜のしくみを学校名で見る

自己申告書や出席扱い制度とあわせて理解しておきたいのが、調査書(内申点の記録)における欠席日数の扱いと、選抜方式の全体像です。

茨城県の公立高校入試は、学力検査(5教科500点満点)と調査書(9教科×3年間×5段階評定、135点満点)を用いて合否が判定されます。

調査書には欠席日数の記載欄があり、第3学年で欠席日数が10日以上ある場合は、その主な理由を記入することになっています。

合否判定では、募集人員から特例入学者選抜枠・特色選抜枠の合格者数を除いた人数を基準として、学力検査の順位が上位80%以内に入り、かつ調査書の評定順位もその人数以内に入っている受検者を「A群」として原則合格とし、それ以外の受検者を「B群」として、学力検査重視の選抜と調査書重視の選抜という2つの方式で合否を決めます。

このB群における「学力検査重視」と「調査書重視」の合格者数の比率は、20:80から80:20までの範囲で、7段階の中から学校ごと・年度ごとに設定されます。

このA群・B群の基本的な仕組みそのものは、令和9年度入試の実施要項でも同じ内容が維持されていることを確認しています。

つまり、学力検査での得点を重視する比率が高い学校であれば、調査書(内申点や欠席日数)が合否に与える影響は相対的に小さくなる、という仕組みです。

以下は、直近に確定している令和8年度入試の実施細則に掲載されていた「高等学校別入学者選抜実施方法」の実例です(令和9年度の学校別比率は、例年どおり9〜10月頃に公表される見込みです)。

令和8年度入試では、たとえば全日制課程で、日立第二・太田第一・水戸第一・水戸第二・緑岡・土浦第一・竜ヶ崎第一などが学力検査重視80:調査書重視20という、学力検査の比重がもっとも高い区分を採用していました。

一方で、水戸農業の各学科は50:50、茨城東は30:70、石下紫峰は40:60というように、調査書側を厚めに評価する学校もあり、比率は学校によって大きく異なります。

さらに、B群の中で調査書重視の選抜を行う際には、各高等学校が3年間の評定以外の記載項目を1項目以上利用することになっており、特別活動や部活動・特技等の記録、総合的な学習の時間の記録なども参考にされます。

つまり、欠席日数や評定だけでなく、「学校内外でどんな活動に取り組んできたか」という記録も、調査書重視の選抜では加味される可能性があるということです。

学力検査に自信があるお子さんであれば、学力検査重視の比率が高い学校を志望校の候補に加えることも、一つの現実的な戦略になり得ます。

ただし、この比率は年度によって見直されることがあるため、実際の受験校を検討する際は、出願年度の最新の「高等学校別入学者選抜実施方法」を必ず確認してください。

学力検査や面接で配慮が必要なときに使う特別措置申請書とはどうちがうのか

自己申告書とあわせてもう一つ知っておいていただきたいのが、「障害のある受検者等に対する特別措置申請書」(様式第13号)という、別の書類の存在です。

不登校のお子さんの中には、対人緊張や感覚過敏などを理由に、学力検査を通常の集団形式で受けることに不安を感じるお子さんもいらっしゃいます。

こうした場合、中学校長を経由して特別措置申請書を志願先高等学校長に提出し、県教育委員会と高校側とが協議のうえで、検査方法・検査時間・検査場などについて適切な措置を検討する仕組みが用意されています。

2つの書類の違いを整理すると、次のようになります。

項目 自己申告書 特別措置申請書
目的 欠席が多いことの事情や、障害によって生じる事柄を説明する 学力検査・面接を通常の方法で受けることが難しいときに、検査方法や検査時間などの配慮を申請する
様式番号(令和7・8年度) 様式第14号 様式第13号
提出できる条件 年間欠席30日以上、または学校復帰を前提に公的機関で相談・指導を受けている場合など 学力検査・面接等で特別な措置を希望する場合
提出時期(令和8年度の例) 出願書類とあわせて出願期間内 原則として令和7年10月14日〜令和8年1月16日
提出の流れ 厳封のうえ中学校長を経由し、志願先高等学校長へ 中学校長を経由し、志願先高等学校長へ提出、県教育委員会と協議
効果 選抜資料に加えられ、総合的な判定材料の一つになる 検査方法・検査時間・検査場等について適切な措置が講じられる

令和9年度入試の具体的な提出期間は、まだ公表されていません(実施細則の公表時期にあわせて、例年9月下旬から10月頃に判明する見込みです)。

提出期間は年度ごとに設定されるため、具体的な時期については、その年度の実施細則やお子さんの中学校に必ず確認してください。

自己申告書と特別措置申請書は目的も提出書類も別物ですので、必要に応じて両方の提出を検討する、あるいは学校側に事前に相談する、という形で進めるとよいでしょう。

全日制以外にも定時制・通信制課程という選択肢がある

自己申告書を提出して全日制課程にチャレンジする以外にも、茨城県内には定時制課程や通信制課程という選択肢があります。

定時制課程では、学力検査を国語・数学・外国語(英語)の3教科とすることができる学校があり、その場合はあわせて面接(学校によっては作文も)が実施されます。

全日制課程よりも学習面での負担を抑えながら通学できる点は、体調や気持ちに波があるお子さんにとって現実的な選択肢の一つになり得ます。

また、水戸南高等学校の通信制課程(単位制)は、全日制・定時制課程とは別の時期に独自の出願期間が設定されています。

「全日制に間に合わせなければ」と焦る前に、定時制・通信制も含めた選択肢を早めに中学校の先生と一緒に整理しておくと、お子さんに合った進路が見つかりやすくなります。

欠席日数を補う学習面のサポートをどう選ぶか

ここまで見てきたように、茨城県の公立高校入試には、不登校のお子さんを支えるための制度がいくつも用意されています。

そのうえで、入試本番に向けた学力面の準備をどう進めるか、という点も気になるところだと思います。

実際に相談を受けていて感じるのは、教材選び以前に、「そもそも机に向かう気力が湧かない」「学習の習慣が途切れてしまっている」という、もっと手前の壁に悩まれるご家庭が多いということです。

学校に行けない状態で毎日机に向かうこと自体がしんどいときもあるからこそ、ハードルを極端に低くして、少しずつでも「できた」という感覚を積み重ねられる学習方法が向いていることがあります。

不登校のお子さんの学習支援には、大きく分けて、家庭教師や個別指導のように人が直接関わる「対面型」、支援員が家庭を訪ねる「訪問型」、そして映像授業などを使って自分のペースで進める「映像授業型」といった選択肢があります。

対面型・訪問型は人との関わりを保ちながら学べる一方で、通塾や訪問のスケジュールを組む必要があります。

一方、教育支援センターやフリースクールに通いながら、あるいは自宅でのICT学習を出席扱いとして活用しながら、学力検査に向けた対策も並行して進めておきたい、という場合には、通塾が難しいお子さんでも自分のペースで取り組める映像授業型の学習手段が助けになることがあります。

たとえば、1回あたり5分程度の映像授業で要点を学べるスタサプのようなオンライン学習サービスなら、決まった時間に教室へ通う必要がなく、体調や気持ちの波に合わせて学習を進めやすいという特徴があります。

スタサプのような映像授業型の教材は、あくまで自宅で自分のペースで学べる補助教材であり、対面の家庭教師や塾のように誰かが直接指導してくれるわけではありませんが、「学校には行けなくても、勉強は止めたくない」というお子さんの気持ちを支える選択肢の一つとして、検討してみる価値はあるはずです。

まとめ

茨城県の公立高校入試には、不登校や欠席が多いことを理由に不利益な扱いをしないという原則が、公式に明文化されています。

その原則を実際の選抜資料に反映させるための手段が、自己申告書という書類です。

年間30日以上の欠席、あるいは学校復帰を前提に公的機関で相談・指導を受けている場合は、自己申告書を通じて事情を説明することができます。

さらに、教育支援センターやフリースクールでの相談・指導、あるいは自宅でのICT学習が、一定の要件のもとで指導要録上の出席として認められれば、欠席日数そのものを減らせる可能性もあります。

学力検査や面接そのものに配慮が必要な場合は、自己申告書とは別に特別措置申請書という手段もありますし、全日制にこだわらなければ定時制・通信制という道も開かれています。

また、令和9年度入試からは「第2希望校」の出願制度が新たに導入され、第1希望校が不合格だった場合の進路決定までの負担が軽減される見込みです。

書き方や制度の使い方に決まった正解はありませんが、事実関係を整理したうえで、使える制度をひとつずつ確認していくことが大切です。

提出方法や期限、様式番号は年度ごとに変わる可能性があるため、出願前には必ず在籍中学校を通じて最新の実施細則を確認してください。

不安な気持ちを一人で抱え込まず、中学校の先生やスクールカウンセラー、そして私のような進学アドバイザーにも、早めに相談していただければと思います。